君は僕に何を見る?
「まぁ、本当に辛くなったら言えよ?」
「うん、ありがとう」
そんな他愛もない話をして、ちらりと時計を見る。
「あ、こんな時間……お兄ちゃん、そろそろ帰る?」
「あー、そうだな、帰らないと。帰ったら連絡する。また暫くしたら、顔出すよ」
「ありがと、気をつけて帰ってね」
「ん、さーんきゅ!」
お兄ちゃんは私の頭をくしゃくしゃと撫でて、玄関へ向かう。
そしてそのまま「それじゃ、」と言って出て行った。
1人になった部屋。
一人暮らしという事を実感する。