First Love ~初恋~
あきなに言われて気づいた。
いや、言われる前から気づいてたのかもしれない。

でも、認めたくなくて。
自分が恋したことにパニックになっていた。





「ただいまー」

「お帰り」


家にはちか姉しかいなかった。

「お母さんたちは?」

「旅行」

「そっか。」

「うん。私もう寝るから。おやすみー。」

「おやすみ」


お風呂の中でも、ベッドに入ってからも、私はさっきのあきなの言葉が頭から離れなかった。
何をしていてもそのことばかり考えちゃう。


私が恋なんて…


夢のことを考えると、また胸が苦しくなる。


でもやっぱり信じられなくて。信じたくなくて。


「恋なんかじゃないもんっ」



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