ルクスのあしあと。
prologue
なんで?
どうして?
私がなにかした?
「もうイヤ・・・」
何度こうして逃げただろう?
何度助けを求めただろう?
何度
絶望しただろう?
なのにまた私は逃げてる。
助けを求めてる。
温もりを求めてる。
「助けて・・」
†††††
「ハァ・・ハァ・・駄目じゃないか・・ルクスちゃん。俺から離れちゃ」
「ひっ」
息を切らせてその男は近づいてくる。
最初に会った頃とは違い目は暗く澱んでいて喋り方も気持ち悪い。
「大丈夫。ちゃ〜んと可愛がってあげるから」
どうしていつもこうなるのだろう?
それは男の人に限らなくて
女の人も
子どもも
大人も
出会った人は
私の中の『何か』を求める。
†