優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。


机に突っ伏して、下を向く私に視線を向けてきた。

今までの誰ともかかわらないように必死で逃げていた私を、捉えてきそうで怖い。

 怖いけど、断ったのに描いてって言われた以上、描かなかったらもっと怖いことになるかな。

……クラスの皆に私を無視するように指示したり、お金ないって言ってたから、脅されたらどうしよう。

 急に現実が押し寄せてきて足がすくむ。……学校に行くの怖い。
 今校門から出たばかりだというのに、明日彼が何を言ってくるのか分からず、不安で体が震えた。
 私の平穏で地味で目立たない生活を、脅かさないで。

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