優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。

 わたしなんかのどこがよくて、告白をしてきたのか分からない。

罰ゲームで、どこかでクラスの男子が笑ってみているとかなら、納得できる。

 だって私は全然可愛くないし、老けてる考えだし、いつもあなたの輪の外にいた。

「うー。俺、前にも言ったけど、煙突の絵を描いた蕾とずっとしゃべってみたかったんだ。紗矢が仲がいいから、きっかけできるかなって期待してたのに、お前、クラスに溶け込んでなかったろ」

 その言葉に固まった。まさにその通りだ。反論はできない。
下を向いて、汗ばんできた指を見つめる。

「ほら、それ! それだってば。すぐ視線から逃げる。お前、同じクラスに居ても、自分は違いますってオーラ出してんの。そんな鉄壁要塞に俺が話しかけれると思う?」

 鉄壁要塞。
 そんな言われ方、するとは思わなかった。

 でも話しかけてきた。美術室に乗り込んできたのに。

「メガネザルを気にしてるみたいだけど、別に可愛いし。何を悩んでるかわからん」
「分からないの!? 全然可愛くないよ! 紗矢みたいに美人じゃないし!」

「紗矢と比べるなよ。あいつはお洒落が好きなんだろ。でもお前はお前らしくて綺麗じゃん」
「ど、どこがですか。全然です。全然、ブスですし」
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