【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし
「『好きな女性がいて、そう遠くない未来にその人と結婚したいと思ってる』とハッキリ伝えてきた。親父も義母も、なんでもっと早く言わないんだって喜んでくれたよ」
耳に届いた幸せ過ぎる言葉に、言葉が出ない。真澄さんの背中に回している腕に力を込めると、うんとひとつ頷いた。より密着したお互いの体からは、ふたりの鼓動がこだまする。
「もちろん彼女にも、ちゃんと断ってきた。まあこっちに関しては、親父たちみたいにすんなりいかなかったけどな」
すんなりいかなかったって、どういうこと?
真澄さんに抱かれたまま顔をあげると、柔らかく微笑む彼の視線とぶつかった。
「まだその人と結婚してないんだから、私にもチャンスがあるっていうことですよね? だそうだ」
彼女の真似をしているのだろうか。普段の口調とは違う喋り方でそう言うと、わたしの目を覗き込む。
「な、なんですか、その目は……」
何かを問うような瞳に、ピンときたわたしは動揺が隠せない。
「わ、わたしだって、負けませんから」
「お。やっとやる気が出てきたか? そうだ、お前は俺が認めた女なんだから、もっと自分に自信を持て。幸せは自分から掴み取ればいいんだ」
そういった瞬間、唇を塞がれ激しいキスの襲来を受ける。