【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし

「俺もそうするから」

幸せは自分から掴み取れ──。

それを実践するように、真澄さんはわたしの体を翻弄する。もう何度も真澄さんとはキスをしているけれど、こんなキスだけで全部を奪い取るようなキスははじめてだ。

「悪い。一週間も蘭子に触れることができなかったんだ、タガが外れても仕方ないだろう」

ベッドの上に押し倒されて両手首を捉えられると、それを頭上に縫い付けた。

「こんなの、急に困る……んっ」

息も絶え絶えそう答えるが、それさえも許さないと言わんばかりに再び唇が塞がれた。

最初こそ、もう誰も部屋に来ない?とか、今日つけてる下着どんなのだったっけ?とか、いろいろ考える余裕があったけれど、それも時間が経つと全部がどうでもよくなってしまう。

乱暴に着ているものを脱がされるのも、真澄さんの余裕のなさを感じて嬉しい。

まだ午後三時を回ったところ。外は明るく背中側から日差しを浴びている真澄さんのシルエットは逞しく、いつにも増して妖艶で。右手を伸ばし、まるでブロンズ像のような筋肉質の腹筋にそっと指先で触れる。その固く締まった感触にわたしの体は、早く抱いてほしいと急かしはじめた。


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