【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし
大好きな真澄さんに抱かれるのは、愛されていることを実感できるから好き。けれどそれが毎日になると、いくら若くても体が悲鳴を上げる。
「若いくせに何を言ってる。俺の妻になるんだ、もっと体力つけろ」
「真澄さん。その発言、オジサン臭いです」
若いくせにって、自分だってまだ三十じゃない。
「オジサンで悪かったな」
そう言って不貞腐れる顔は、どう見ても二十代。オジサンには程遠い。
少し言い過ぎたかな。
オジサンと言われたのがよっぽど不服だったのか、未だブツブツ言っている真澄さんを見てふふっと笑いが漏れる。その言い方も可愛らしくて、もう何回抱くとかどうでもよくなってしまった。
「とにかくです。服着ますから、寝室から出てってください」
「なんだ。裸なんて毎日見てるんだから、俺がここに居てもいいだろう」
確かにそれは、真澄さんの言うとおりなんだけど……。
今この部屋に甘い雰囲気はない。カーテンは開け放たれていて、太陽に日差しが煌々と降り注いでいる。
いくら毎日見られている何も纏っていない体でも、こうも明るいと恥ずかしさが倍増。真澄さんの甘い行為に酔っていない意識清明ときでは、無理というもので。
「そういう減らず口を叩いでないで、早く出てって!」
ベッドの上にある大きな枕を掴むと、真澄さんに向かって放り投げた。