終わりは始まりか ~私達の場合~
伊吹は麻生くんにあっさりと聞く。
絶対伊吹はこう聞いてくると、私は想像していたのだ、だから…。
そんな聞き方をする伊吹を私は睨む。
「俺と美月さんは会社に居る時は部門も違って、ほとんど接点がなかったんですよ。だからここを探すのに2年もかかったんですから。」
表情を変えずに、麻生くんは静かに言った。
「そうか。」
伊吹は何となく分かったような顔をする。
「ねっ、美月さん。俺が勝手に追いかけて来たんですよね。」
笑みを浮かべながら、麻生くんの目は笑っていない。
麻生くんはあの夜の事を伊吹に話すつもりはないようだ。
「その割には、おばさんの葬式の日に会った時には、かなり親密に見えたけれどな。」
伊吹の指摘はもっともだ。
「俺は一方的に美月さんの実家を探し当てた。それに驚いて美月さんはあんな態度になったんじゃないですか。」
絶対伊吹はこう聞いてくると、私は想像していたのだ、だから…。
そんな聞き方をする伊吹を私は睨む。
「俺と美月さんは会社に居る時は部門も違って、ほとんど接点がなかったんですよ。だからここを探すのに2年もかかったんですから。」
表情を変えずに、麻生くんは静かに言った。
「そうか。」
伊吹は何となく分かったような顔をする。
「ねっ、美月さん。俺が勝手に追いかけて来たんですよね。」
笑みを浮かべながら、麻生くんの目は笑っていない。
麻生くんはあの夜の事を伊吹に話すつもりはないようだ。
「その割には、おばさんの葬式の日に会った時には、かなり親密に見えたけれどな。」
伊吹の指摘はもっともだ。
「俺は一方的に美月さんの実家を探し当てた。それに驚いて美月さんはあんな態度になったんじゃないですか。」