終わりは始まりか ～私達の場合～

「えっ？」

どうして麻生くんから？

－麻生です。どうしても相談したい現場があります。パソコンのアドレスを教えてもらえませんか？－

私はマジマジとその画面を眺める。

どうして麻生くんは私のスマホの番号を知っているんだろう。

あちらの会社に居る時は、会社から連絡用の携帯をあてがわれていたから、私的なスマホの番号は誰にも教えていないはず。

私は返信をしていいのか、迷っていた。

そしてそのまま、数日が経ってしまった。

－時間がありません。お願いです、相談に乗って下さい。－

そんな悲鳴にも似たメッセージがまた麻生くんから届いた。

仕事を終えて、家に帰って来た私は少々疲れていたのもあって…。

－そちらの上司に相談しなさい。－

迷いに迷って私が送った初めてのメッセージ。