終わりは始まりか ~私達の場合~
「その話は止めましょう。」

私は二人を諭すように言う。

「“いぶき”に“はるき”か…。やっぱりその子は伊吹さんの子…?事情があって、結婚していないだけとか?」

何やら麻生くんはブツブツ言っている。

「陽輝を寝かしたら、仕事をしたいの。」

私のそんな言葉に、麻生くんはハッとする。

「こんな日に仕事をするつもりですか?」

「私には時間がないのよ。」

私は陽輝をお父さんへ預ける。

お父さんは陽輝を受け取ると、ニッコリと笑う。

「さあ、陽輝。じいじとお風呂に入ろうか。」

きゃきゃと騒ぐ陽輝を連れて、お父さんは風呂場へ向かった。

「俺が手伝えることはないですか?」

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