終わりは始まりか ~私達の場合~
「おはよう。御飯の用意をするね。」

お父さんは麻生くんが二階から降りて来る気配がないのを確認しているようだ。

「おい、麻生くんの事なんだけれど…。」

そしてゆっくりと口を開く。

「彼とはどういう関係なんだい?」

「えっ?」

私はお父さんの真意が分からなくて、手を動かしながら聞く。

「いい奴だとは思うけど…、まだ若いよな。」

「そうだね。確か私より6つくらい年下だと思う。」

「う~ん。」

私の後ろでうろうろしているお父さんの言いたい事が分った。

「お父さんが思っているような関係じゃないから心配ないわよ。」

すると少しほっとしたようなお父さんの気配を感じる。

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