私という存在は、貴方からするとどんなふうに移っているのだろう
「唯那〜今日も彼氏の教室行くの?」「うん。ゆーゆは、部活?」「そう!また明日」「あっ明日は、病院だから休むのまた明後日ね。」「そっか、また明後日ね!」明日は、小さいから通っている精神病院に行くのだ。

── 2年生フロア ──

── ガヤガヤ ──
騒がしいな、いつも…。「あ。今日も待ってるん?」あ、この人は…。「あ。"雪先輩"じゃないですか。」「今日、少し長引くと思うから俺と話さん?」この人は立花 雪都(たちばな ゆきと)。何時も話しかけてくれる。「そうします。って、先輩、終礼は?」「もう終わってるよ。」「この前もそう言って、先生に怒られていましたよ?」「あれは偶然や。」「何回も聞きましたよ?」「んー。唯那ちゃんは、何時もしっかりしてんな。」「いいえ。雪先輩がだらし無いだけですよ。」「嘘やん…。酷い。」「ほんとです。」
── ガラ ──
「ごめん。唯那!おまたせ!って雪。お前またちょっかいかけてたのか?」「ちょっかいやのうて、暇潰しのお手伝いや、」「お前は…。まぁいい。先生に呼ばれてたぞ」「えぇ…。なんの呼び出しやねん。」「"また"、抜け出してきたんですか?!」「いや、唯那ちゃん違うで?」「早く行ってこい雪。」「あ、分かった行ってくるわ。またの、唯那ちゃん、漣くん。」と言い残して、自教室に消えていった。「よし、帰るか、唯那。今日は、こっちに来ないのか?」「行きたいけど…。何するか分からないのよ?」「そのために自傷行為してるんだよな…。」と言って、私の左腕に目線を落とす。「そうだね、私にとって、血を見ることで満足するから…ね」「帰る…か。」「うん。」
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