チャンスをもう一度

凌・・

あいつの事を話しながら
静かに涙を流す・・・
望海に
 胸が痛む‥‥‥‥

思わず·····望海を抱き····しめた。

ひとしきり泣いてから
「陽翔の部屋の鍵を持っているの
一緒に行ってくれる?」
と、言う望海に。

「わざわざ
持って行ってあげる必要ないでしょ
捨てなさい!」
と、怒る私に

「そんなこと出来るわけない。」
と、言う
「まったく、あなたは・・・
行くよ·····一緒に·····」
と、言うと、
「うふふっ。
やっぱり凌は、私に甘いよね。」
と、泣き笑いする望海を
もう一度抱きしめると
望海から
「凌。卒業まで
おじいちゃまのとこに行ってくる。」
と、言われた。

えっ、イタリアに?
と、思うが·······

  ······でも······

「その方が····良い····かな
私も仕事でイタリアに行く時は
知らせるから
わかってる?
ちゃんと連絡してよ。」

「クスクスっ、わかってるよ。」
と、話してから

一週間程して
望海は、おじい様の所へ旅立った。
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