チャンスをもう一度

「一彦さん、絢菜ちゃんには
私が着くから春美さんは、
食べて眠れたら
元気になるから。」
と、言うと
「すみません。」
と、言う一彦の顔も疲労困憊だった。

陽翔は、単位は取れているし
「俺もやるよ。」
と、和美に言った。

陽翔は、一週間の間
望海に会いに行く気も
おこらずに実家にいた。

父親からも母からも
戻るように言われたが
自分だけ・・と思ってしまった。

絢菜には、
次の日から、午前は母が
午後は、陽翔が着いた。
夜は一彦さんがいることに。

陽翔が、いるときに
急に・・絢菜が目を開き
陽翔の顔を見てポロポロと
涙を流した。
「お前、なにしてんの?
こんなになって。
叔母さん、疲れから倒れて隣に
入院したんだぞ。
ちゃんと食べて早く元気になれ。」
と、言うと
「・・・・・・
  ・・・・陽翔が・・いて・・
  ・・・・くれ・・る・・なら。」
と、言った。

陽翔は、
「午前は母さんが、午後は俺が
夜は、一彦さんが着く」
と、話すと
絢菜は、小さく頷いた。

絢菜は、和美には話をしないが
陽翔がくると顔に覇気がでる。

2日、3日すると
絢菜は、陽翔の前で食事を取るように
なった。
「明日からリハビリをやろうか」
と、先生に言われた。

一彦から、春美はその事を聞いて
びっくりしていた。

和美は、
絢菜に付き添い陽翔が来たら
春美の病室に行き
話をして帰る日を送っていた。

春美は、今の絢菜の状態のお礼を言って
無理は言っていると思うけど
「陽翔君に
もう少し絢菜に付いて貰えないかしら?」
と、お願いをした。

和美は、一人で決められないので
陽翔と話してみると伝えた。
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