チャンスをもう一度

絢菜・・・

その夜、陽翔は帰って来なかった。

心配でなんどか連絡したが・・・
返事は・・・なかった・・

結婚して、今まで一度もなかったから
ベッドに入っても眠れずにいた。

夜が明けて、朝食の準備をしていると
玄関の開く音がして
陽翔が帰ってきた。
「連絡もしなくてすまない。
帰ってから話を聞いてほしい。」
と、真面目な顔で言う陽翔に、
絢菜は頷くしかできなかった。

絢菜の横を通るとき
良い香りがした。

絢菜の中では
やはり・・・と、言う思いがあった。
一人、うちひしがれている間に・・・

陽翔は、新しいワイシャツ、ネクタイ
スーツに着替えて
晶輝に声をかけて
会社へ行ってしまった。

一人残されて 
絢菜は、どうしたらよいのか・・
わからずにいた
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