Je veux le protéger





「……これ、弟。」


「これって酷いなぁー。
僕は赤神 風櫻、風櫻でいいよ!
よろしくね!」





子どもらしい顔で笑う風櫻と名乗った男は本当に理櫻や目の前のこいつと兄弟なのかと疑いそうだった。

理櫻はよく笑うが、大人っぽい笑顔だった。
目の前の赤メッシュの奴はそもそも笑うのか疑問。




「風櫻、あとは頼むな。」


「りょーかい!
説明して協力と情報提供を頼めばいいんだよね?」


「あぁ。」




そう言うと黒髪と赤メッシュを揺らし、窓から飛び降りる理櫻の片割れ。

それを気にする様子もなく風櫻はふにゃりと笑う。




「まずは僕らが……っていうか兄さんたちが今までしていたこと、そしてこれからの計画のことを説明するね。」


「とりあえず……座ったらどうかな。」





状況はいまいち飲み込めていないが座ることをすすめる蒼の言葉に“ありがとう”と笑いソファに腰掛ける風櫻。



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