Je veux le protéger
俺の言葉に続けるように来瑠が叫ぶ。
関係の無いだれかを巻き込む。
そんなの許されたことじゃない。
「……確かに悪いことかもしれない。
でも、辛い時や苦しい時に助けてくれる人がいなければ、そう思っても仕方ないと思うよ。」
そう言ったのは蒼。
その言葉にふわりと笑って話を続ける風櫻。
「その子はしばらくしてある家に引き取られた。
血の繋がりはないみたいだけど、優しくていいお家。
その子も幸せだったみたいで、しばらくは落ち着いてたんだけど……」
「…………癖づいたものは簡単には辞められない……か。」
来夢が小さくつぶやき、その言葉に困ったように頷く風櫻。
「その頃にはその子の周りには悪友と言ってもいい子たちがたくさんいたみたい。
だから、尚更抜けれなかったんだと思う。
そして、その子は再びタガが外れたように人をおもちゃにしだした。」
それで、風櫻のいう二年前の事件ってのが起こるわけか。