Je veux le protéger




探し当てるの大変だったんだからね?とむくれる風櫻。

いやいや、雷光よりもなんで風櫻がここに?

雷光に処遇を任せるからすべてを見せるってのは風櫻をこの場所から遠ざけるための嘘。

確かに健のことは雷光に任せるつもりだったけど、風櫻がここに来るなんて予定外だ。





「もう前とは違う。
だからきたの。」


『………………そうか。』





こういうところは俺たちの弟らしいんだよなぁ。

我を通すというかなんというか……。





「優乃、お前さえよければ戻ってこい。」


「でも……」


「守るって約束したろ?
俺らは守られてばっかりだった。
だから、今度はちゃんと守らせろ。」


「………………いいの?」


「もちろん。」


「ありがとうっ!」


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