Je veux le protéger
優乃の方も落ち着いたな。
後は、健たちの方。
「あんたらに僕らの何が分かるのさ!!!」
響く叫び声。
見ると後ずさりをしていたメンバーは倒れていて、風南はポケットに手を突っ込んでつまらなさそうにしていて、兄貴も同じような感じだ。
「………………わかんねぇよ。」
静かな空間に響く風南の声。
「誰かに知って欲しけりゃ言葉にしろ。
それが出来ないならグタグダ言うな。」
コツっと靴の音を鳴らし健に近づく風南。
それを止めることも、健に何かをいうわけでもなくただ見ているだけの兄貴。
風南が何をするかなんてわかりきっているはずなのに。