Je veux le protéger





健の言葉に沈黙がおとずれる。

なんでここでもう一押ししないかなぁ。

そう思い、一歩踏み出す。
傷に響くけど仕方ない。

風南のいうとおり、抵抗してればここまではならなかったから。

自業自得だ。




『俺らに誓わなくていい。』


「……え。」


『誰かに誓ったってそんなの決意にはならねぇだろ。』




俺は目の前の〝雷光の仲間〟に語りかける。




『だから、お前ら自身の心に誓え。
お前らは一人じゃない。

悩んだら誰かを頼るって。
馬鹿なことする前に助けを求めるって。

それを、お前ら自身の心に誓うんだ。』




自分に誓わなきゃ変われない。

他人は他人。

それは家族でもそうだ。

俺と風南は双子だけど同じ人間じゃない。



< 127 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop