Je veux le protéger





理櫻が少し怯え気味の主犯であるお姫様……健くんを突き出す。

風南はめんどくさそうに、それでも真っ直ぐ彼を見つめている。




「すいませんでした。」


「……なにが。」


「あなたの弟を傷つけ、その後もいろいろした事。
そして、ありがとうございました。」


「……謝罪はともかく礼は言われる意味が分からない。」


「俺を許してくれた。
その判断は貴方が筋書きを立ててくれていたからです。」


「………………。」




風南は黙って聞いている。




「俺、たくさん考えたんです。
そして出した答えは雷光を抜ける事でした。」


< 137 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop