Je veux le protéger
風南side
[俺も帰るから]
たったそれだけのメールを送ってきた片割れ。
多分だけど、何か面倒なことをしでかしているはず。
それも、俺にとばっちりが来る感じで。
雷光の前に出たのがまずかったか?
まあ、考えるのもめんどくせぇしそれに関しては置いておこう。
それにしても‥‥
『あの女、やっぱり‥‥』
見覚えのある顔。
聞き覚えのある声。
『〝あの時〟の奴か。』
“ごめんなさいっ!
こんなつもりじゃなくて‥‥っ”
〝あの時〟のあいつの言葉が頭をよぎる。
こんなつもりじゃない?
だったら、どういうつもりなんだ。
普段流せるようなことにそう腹が立ったのを覚えている。
そんなことを考えながら、靴を履き替え学校を出てある場所へ向かう。
そんなつもりじゃない。
こんなはずじゃなかった。
口ではなんとでも言える。
しかし、この世の中は結果が全てだ。
終わりよければすべて良し。
そんなことわざがあるくらいには。