Je veux le protéger
「風南のクラスにこの前、転入生が来たんだよ。」
『ふーん。』
「興味なさそうだなぁ。」
まあ、興味ねぇからな。
そもそも、他人に興味ねぇの知ってるだろうに……。
「名前は柴 優乃(しば ゆうの)
うちのお姫様らしいよ」
『雷光の?』
「そうそう。」
『へぇ』
雷光か。
めんどくさいことにならないといいが……。
まあ、俺に危害が加わらなければ誰がどうなろうが構わない…。
「俺も会ったことないけどさ、美人らしいよ?」
『なんで会ったことねぇんだよ。』
好奇心の塊みたいなこいつが、こんな話題に食いつかないなんて珍しい。
そもそも、雷光の姫なら普通は紹介とかされてんじゃねぇの?
そういうの、しないもんなのか?
「におうんだもん。」
『香水?』
「違いますー。
会ったことないのに分かりませーん。」
『うざ』