Je veux le protéger





『わざわざ、そんなことで呼び出したわけ?
〝元総長様〟?』


「そうだって言ったらどうする?
ってか、その呼び方やめろ。」




元総長なのは変わらねぇのにな。

まぁ、あれが全ての始まりだから仕方ねぇか。



『何もしないよ。』



何もしない。

別に、あのお姫様が銀姫だろうがそうじゃなかろうが俺には関係の無いことだ。

俺達に危害が及ぶなら消す。
それが俺達のやり方。

殺し屋とかそんな物騒なものではないけれど、俺達は表の人間なわけでもない。

組に多少なりとも知り合いはいるし、それなりの繋がりもある。


だからといってそれを使う気は更々ないが‥‥

何が言いたいのかというと、俺達は普段は楽観的ではあるし干渉しないが、何かあればその物事を引っ掻き回して都合の良いように変える‥‥ということだ。

まあ、今回動くとしたら完全的に私的な恨みなんだろうけど。



「意外な答えだな。」


『そう?
別に普通だと思うけどなぁ。』


「そういう無関心なところは風南に似てるよな、お前。」

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