Je veux le protéger
風櫻が一生の思い出をと望んだことがはじまりで作られた場所。
風南が面倒くさがりながらもよく笑っていた場所。
理櫻が今よりもっと馬鹿みたいに笑って騒いでいれた場所。
俺が呆れながらも弟たちの新たな1面を発見することが出来た場所。
俺たちが、何の気兼ねもなく馬鹿をしていられた場所。
短いけれど俺たちの思い出が沢山詰まった場所。
「No.1なんかに興味はない。」
「成り行きでなれちゃっただけだもんなぁ。」
風南の言葉に理櫻が笑う。
「ただ‥‥あの場所は心地よかった。」
「‥‥そうだね。」
『その場所をいまさら取り戻そうと?』
もう一年以上前の話だ。
動くにはいまさらだろう。
「取り戻す気なんてねぇ。
言ったろ、No.1には興味はないって。」
『ならどうする?』