Je veux le protéger
「体調はどうだい?」
『大丈夫です。』
この人‥‥どこかで見たことあるような気がする。
「僕は桜木 尋美(さくらぎ ちかみ)。
覚えてるかな?」
『‥‥あ、叔父さん。』
おっとりとしたこの人は、母さんのお兄さん。
そういえば医者だったっけ‥‥。
昔はかなりやんちゃしてたらしいけど。
暴走族とか。
「記憶とかハッキリしてる?」
いろいろ診察した後で聞いてきた叔父さん。
看護師さんは診察が終わったら別の患者さんのところへ行った。
まあ、僕は病気とかじゃないしね。
軽い問診とかでよかった。
後日、検査があるらしいんだけどね。
『うん。
まさか2年も寝てたとは‥‥』
「あの子たちすごい心配してたよ。」
『あ、ほんと?
申し訳ないな。』