Je veux le protéger
promise.3
風南side
朝早く。
静まりかえった廊下を歩く。
静寂に包まれた廊下は〝足音一つしない〟
『眠。』
そう呟いた時、少し遠くからパタパタと足音が聞こえる。
絡まれたくはないので気配を消して歩く。
「最近、お前よく那智さんに呼ばれてねぇか?
いくら健(たける)が特攻隊だからってさ。」
「そうかな?」
「そうですー。
自覚なしですかー?」
「うざい。
まあ、暴走も近くにあるし打ち合わせは結構してるよ。」
そんな会話が聞こえた。
一瞬だけど健と呼ばれたやつと目が合った気がしたけど気のせいだろう。
少しふざけた敬語を使う奴と男にしては少し高めの声。
高めの方は聞き覚えがある。
『Loup』