Je veux le protéger
ガラッ‥‥
扉が開かれる音がしてそちらに目を向ける。
そこにいたのは雷光のお姫様。
「あ‥‥風南くん‥‥だよね?」
『‥‥そうだけど‥‥‥あんた誰』
「わ‥‥私は柴 優乃。」
『あぁ‥‥理櫻の言ってた雷光のお姫様ね。』
まるで今知りましたと言った感じに返す。
「その言い方恥ずかしいからやめて‥‥。
好きになった人がたまたま暴走族だっただけなんだから。」
そう言いながら机に自分の荷物を置いて座るお姫様。
‥‥‥‥‥‥‥‥やっぱり俺の隣か。
化粧臭くもないし、香水もつけてはいるんだろうけど鼻につくような臭いではない。
‥‥から、まだマシだな。
それにしても、好きになった人がたまたま暴走族だっただけ……ねぇ?
「風南くんは理櫻くんと双子なんだよね?」
『‥‥あぁ。』
「なら、中学校は劉栄学園?」
『‥あんたに関係あんの』
「ない‥‥けど‥‥。
劉栄なら頭いいんだろうなぁって‥‥。」