Je veux le protéger
「理櫻くんには嫌われてるみたいだから。」
『……それはあんたが忘れてるからだろ』
「忘れてる……?」
『銀の髪の姫は物覚えわりぃな』
「……っ!!!???」
忘れてるのは腹立たしい。
別に今は何もしねぇけど、さすがお姫様って感じだな。
動揺も丸わかり。
これで本当に総長をつとめてたのかよ。
お姫様は守られることしかしなかったってか?
笑わせるな。
「なんで……っ」
『……あんたが撒いた種だろ。
今度は〝こんなつもりじゃなかった〟なんて言わさねぇぞ。
なぁ、お姫様?』
「…………っ!?
まさか……。」
『俺らはあんたらを……
銀龍の姫のことを許さない。』
その一言を発したと同時に周りが騒がしくなり始める。
時計を見ると30分が経過していた。