Je veux le protéger
風南side
「テストどうだったー?」
「問3がわかんなかったんだけど!」
「俺も!」
そんな声が飛び交う中頬杖をつきながら窓の外を眺める。
テスト一日目が終わり、クラス内で答え合わせをしている最中、俺はただただ窓の外を眺める。
何かが見えるわけでも、何かを見ようとしてるわけでもない。
『…………つまんね。』
昼を挟んで3限目はテストがなかったから、少し外に出た。
理櫻の案でDunkelheitを名乗る奴らを締めに行くために。
風櫻が1人悪役になってるのが許せない。
…………というか、もし前みたいに意識不明とか最悪の場合は死んだりとかされたらたまったもんじゃないから、今のうちに食い止めとこうってのが本音。
まあ、Dunkelheitを語った奴らは張り合いなんてなくて、そいつらはカードをつけて雷光に返しておいた。
カードは風櫻の案で、Dunkelheitができた時から路地裏とかで行われてるレイプや喧嘩を止めた時に置いている。
お陰で警察とはかなり顔見知りなうえ、警察から依頼されたりもする。
「風南。」