Je veux le protéger
ふと呼ばれた自分の名前。
声の方に目を向けるとそこにいたのは、金髪に紫のメッシュを一筋だけ入れた男。
『……何。』
「疑問符くらいつけろよ。」
ケラケラと笑うのは菊花 天(きくか てん)
Dunkelheitのメンバーで幹部補佐のひとり。
ちなみに、誘ったのは俺だったりする。
落ち着いた雰囲気のこいつは周りの様子を見るのが上手くて、一緒にいても楽だ。
『………………。』
「…ったく。
昨日、理南さんから連絡あった。」
『ふーん。』
「興味ねぇのかよ。」
『別に。』
理南が連絡した理由はわかってる。
こいつに連絡しておけばいろいろと間違いはないからな。
「復活の用意はできてるから。」
『……ん。』
「メンバーも全員集まった。
いつでも動けるぞ。」