Je veux le protéger
「どいつもこいつもつまらねぇ。」
もともと楽しむことにですらめんどくさいと感じる彼。
しかし、一度楽しむと決めたらそれなりに楽しむのが彼なのだ。
「それはさておき。
……銀龍に言わなくていいのか」
『終わったことだしね。
それに巻き込みたくないから。』
「甘いのは相変わらずだな。」
だから騙されて後悔するんだ。
そう言いたげな瞳。
そうね。
私はDunkelheitがクスリやレイプの常習だと信頼していた情報担当に言われて、それを鵜呑みにしてDunkelheitを潰しにかかった。
あの時、私は足に怪我をしていて指示しかできなかったけれど……。
銀龍の倉庫が手薄になった時、銀龍が襲われた。
情報担当の子は気がついたらいなくなっていて、裏切っていたこともすぐに分かった。
けど、怪我と実力不足のせいで私は注意散漫だった。
後ろからパイプで殴りかかられてるのに気が付かなかったんだ……。
『あの時、風櫻くんに守られていなければと思うとゾッとするね。』
「お陰で風櫻は意識不明の重体。
こっちからすればたまったもんじゃねぇ。」