Je veux le protéger
家族なのに知らねぇって。
一緒に住んでんじゃねぇのかよ。
「あいつ、雷光の倉庫にいるだろ?」
俺の問いかけに、無表情を崩して心底不思議そうな顔をして逆に問いかけてくるこいつは嘘をついてる感じじゃない。
『いねぇけど。』
「……え。」
驚くこいつに半月雷光には来てないことを知らせる。
「………………何考えてんだ、あの馬鹿。」
大きなため息をつきながら、呆れたように呟くと冷静になったのか無表情に戻る。
『なぁ。』
「…………。」
俺の呼びかけに視線を向け真っ直ぐ見つめてくるこいつはやっぱり読めない。
『お前もDunkelheitなのか?』
「……だったら?」
『理櫻を返してくれ。』
「返す?」
『雷光には理櫻が必要なんだ。』
「……決めるのは俺じゃなくてあいつだ。」