愛って何よ?
「あれ?もっと二人きりで居たかったですか?」

私が考えを巡らせていると、しばらくの間があったのだろう。

「俺は構いませんけど」と野村くんは笑った。

その声に弾かれるように立ち上がりドアへ向かうと「自分の部屋に帰ります。おやすみ」と告げると「それは残念。おやすみなさい」と冗談を言うような軽い口調で返事をされた。

急いで野村くんの部屋を出た私は、まともや急いで自室へ戻るとドアが閉まった瞬間に力が抜けてドアへもたれ掛かった。

心臓が今でも痛いくらい高鳴っている。

< 118 / 124 >

この作品をシェア

pagetop