愛って何よ？

二人の視線がしっかりこちらに向いていて、逃げられそうにない。

「う、浮気は…良くないかなぁって思い…ます」

一般論をさりげなく伝えたいだけなのに、自分で思っているより情けない声が出て本当に逃げたくなる。

「ですよね。
ほらもう諦めて」

はっきりとそう言ってにっこり笑う野村くんに肩を落とす永田係長。



うっかりこの現場に居合わせてしまった私は、悲しいかなこれからこの二人に巻き込まれることになるのだった。