愛の囁き☆私は強くない番外編☆
看病って。

「困らせてごめんね」

私からカルテをもらうと拓真さんは、処置室を出て行った。


困らせてごめんね、って困ったんじゃないんだけど。
どうしよう…

「浜口さん」

「は、はい!」

名前を呼ばれ、振り向くと先輩の原さんが、立っていた。

「ごめんなさいね、今の間に休憩行ってもらえる?時間変則で悪いんだけど。今から1時間で」

「は、はい!大丈夫です!行ってきます!」

思いがけない、先輩からの連絡に気持ちが上ずった。

慌てて、会計に走った。

拓真さん、いるかな…
あ、いた。

思いの外、会計が空いていたみたいで、拓真さんが病院を出ようとしていた。

「拓真さん!」

「香里ちゃん、どうしたの?そんなに走って」

「すみません、誤解してたら、と思って…」

息を切らせながら、話をする私に落ち着いてからでいいよ。と拓真さんは話しかけてくれた。

「それより病院いいの?」

「…今から休憩なんです。だから、慌てちゃって…」

「休憩かぁ、時間あるの?」

「はい。コンビニに行こうかと思ってたんで…」

「休憩って言っても遠出出来ないよね。上着持っておいでよ。ちょっと話しよっか。車で来てるから、送ってってあげる」

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