愛の囁き☆私は強くない番外編☆
「え、えぇ!そ、そんな悪いですよ。熱もあるのに」

この時、私は顔が真っ赤だったんじゃないかな。
と、思うぐらい顔が熱かった。

「大丈夫だよ。点滴してもらったし。昼から仕事行くしね。車の中で話もしたいからさ、行こっ」

戸惑う香里を拓真は、腰に手を回して車まで連れて行った。

「どうぞ」

当たり前のように、助手席のドアを開け香里をエスコートする拓真。
香里は、その行動一つ一つにドキドキしていた。

「あ、そう言えば上着忘れてきたね。俺強引に連れて来たから、なくてもいい?」

「だ、大丈夫です。カーディガン着てるので!」

妙な緊張感が全身を、駆け抜けていた。

男の人の車なんて、二人っきりなんて、お父さんと叔父さん以外いないよー。ど、どうしよう」

車に乗ると、拓真さんが運転しながら話を切り出した。

「ごめんね、強引に誘って」

「い、いえっ」

「あの合コンから、全然会えてなかったでしょ?誘っても断れてたから、嫌われたかなぁ、って思ってたんだよね」

「そ、そんなっ。本当に仕事だったんで!本当は行きたかったんです!」

嫌われてると思った、と言われて拓真さんの腕を掴んでしまった。
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