愛の囁き☆私は強くない番外編☆
このまま流されてもいいのか、と言う思いと、拓真さんで満たされたいと言う思いの葛藤があった。

そして、私は後者を選んでしまった。

私の中で果てた拓真さんは、私を力強く抱きしめたまま眠ってしまった。

その寝顔を見ながら、私は気持ちを固めていた。

やっぱりダメ。
本当の事を聞こう。
最悪な結果が出てもいい、そしてこの人を信じようと思った。

「ん?どうした?」

私を腕の中に抱き留めたまま、眠っていた拓真さんが目を覚ました。

そして、ニコッと笑ったかと思うと、好きだよと言いながらキスをしてきた。

ダメ、また流されてしまう。今はダメ…

「……んっ、拓真さん…聞きたい事があるのっ」

「ん?なに?」

キスをやめて私の顔を拓真さんが見た。
私は、心を決めた。聞こう…あの事を。

「あの、あのね…慶都って、誰?」

「……え?」

私はいきなりの核心をついた。


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