愛の囁き☆私は強くない番外編☆
妊娠?
「まだ別れられていない、彼女がいるんだ」

その言葉を聞いて私は、頭を殴られた衝撃に襲われていた。

まだ別れてない。
拓真さんが別れたいと思ってるのに、別れようとしないの?

「香里?大丈夫か?ごめんな、こんな事になって…だけど、信じてほしい。俺が好きなのは香里だよ?」

私を強く抱きしめるその腕に、いっそう力が入った。
この腕に抱かれていたい…そう思うのに、その反面、ダメこのままじゃダメだと言う思いと闘っていた。

「っ、拓真さん…」

「香里…」

私は、また流されていた。


拓真さんが帰った後、私はこれからどうしたらいいのか、悩んでいた。

拓真さんの彼女の「慶都」と言う人に、言いに行こうか…別れてほしい、と。
そんな女嫌がられるかな…
ダメなのかな、私が別れた方がいいのかな…

いろんな思いが錯綜していた。

この話を翠にしたら、別れろと言うだろう、きっと。

だけど、今の私に拓真さんと別れられるのか…、それが出来るのか分からなかった。
それほど、彼の事を愛していたから…
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