愛の囁き☆私は強くない番外編☆
待ち合わせ場所に着いた私は、入り口で深呼吸をした。

もう引き返せない。

そう思った。

中に入ると、倉橋さんが数人の人と食事をしていた。

そして私が来た事に気がついた倉橋さんが声をかけてくれた。

「すぐ分かった?」

その言葉に、周りにいた人が声をかける。

「誰ですか?」

そして紹介された。

「拓真の彼女よ」


そう言われた瞬間、そこにいた3人の険しい顔が目に入った。
その表情を見て、拓真さんが嘘をついてきた事が私には分かった。

決して、綺麗に倉橋さんと別れたんではない事が。

信じられない、と言った3人に倉橋さんは続けた。
聞いてほしいの、と。

話だけはと、説得された3人は話を聞いていく内に、私が本気で拓真さんの事が好きだった事、嘘で固められていた事を少し分かってくれたようだった。

「そこまでされても好きなのね?」

と聞かれ、否定出来なかった。
そんな事をされても、私は拓真さんが好きだった。
初めて、本気で好きになった人。

この人だけだと思った人。

倉橋さん達と話をすれはするほど、私は拓真さんの事を嫌いになれない事に気がついた。

どうして…こんなに…
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