甘く抱いて、そしてキスして…【完】
「え?クルミ?」

私はびっくりして、瞬きを何度もした。
目の前には、ピンクのケージに入ったハムスターが1匹……


私が似てるのは、ハムスター?!
私は呆然とした。


「可愛いだろ、クルミ、君、美園って言ったっけ?そっくりだよ」


「ち、ちょっと、何それ、私は動物なの?」


「何?可愛いって褒めてるじゃん!君は明らかに小動物系だよーなんか不満?」

私は確かに背も低いし痩せてるし小顔、目、鼻、口、みな小粒。


で、でも……


私は何を期待していたのか、なんだかすっかり樋口さんのペースに巻き込まれたことに今頃気づいた……



「んでさ、君、あ、美園さん、今日からここに住んで、あと、講師と秘書も頼むわ」



「えぇー?何言ってんの?」
私は拾われた小動物…




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