甘く抱いて、そしてキスして…【完】
ふぅー疲れた。
クリスマスモードの街並みをゆっくり満喫出来ず、私はタクシーに乗った。
ただ窓から見える景色は、クリスマス一色で、綺麗に私の瞳に映し出され、頭から足先まで思い思いに流れていく。
今夜が楽しみだな。
翔太郎が、早く帰って来ますように。
準備できるとこまではしよう。
「さ、寒くなってきた…」
タクシーの扉が開くと、私は即座に呟いた。
バタン
タクシーも忙しいのか、さっさと私を降ろし、飛ぶように帰って行った。