甘く抱いて、そしてキスして…【完】
外は、雲が大きく空を埋めつくしてきて、すっかり暗くなっていた。
店の入り口から入る風も冷たく感じられた。
「そろそろ終わりだなー」
私はふと、カウンターから見える大きな柱にかかった時計を見た。
17時55分……あと5分
5分ですべて片付けなきゃ。
私は、長年愛した『overseas』のテーブル、イスを丁寧に優しく拭いた。そして、トイレをピカピカに磨いた。
「ありがとう」感謝でいっぱいだった。
「お世話になりました」
私は深々と店長、従業員に頭を下げ、『overseas』とさよならをした……
「あ、急がなきゃ…確か19時と20時だったよね?」
私は、大きな荷物を抱えながら、樋口翔太郎が待つ塾へ向かった。
今日は、ずいぶん冷えるなー
秋から冬への橋渡しが始まったのだろう。
店の入り口から入る風も冷たく感じられた。
「そろそろ終わりだなー」
私はふと、カウンターから見える大きな柱にかかった時計を見た。
17時55分……あと5分
5分ですべて片付けなきゃ。
私は、長年愛した『overseas』のテーブル、イスを丁寧に優しく拭いた。そして、トイレをピカピカに磨いた。
「ありがとう」感謝でいっぱいだった。
「お世話になりました」
私は深々と店長、従業員に頭を下げ、『overseas』とさよならをした……
「あ、急がなきゃ…確か19時と20時だったよね?」
私は、大きな荷物を抱えながら、樋口翔太郎が待つ塾へ向かった。
今日は、ずいぶん冷えるなー
秋から冬への橋渡しが始まったのだろう。