甘く抱いて、そしてキスして…【完】
「え?」
私がびっくりして顔を上げると、私より20cmくらい背の高い筋肉質の翔太郎が目の前に立っていた。
ドキンドキン…
いやぁぁぁ、聞こえちゃうよー心臓破裂するぅ…
「なぁ、…しよっかー」
えぇー何?しよって?私は頭が真っ白になり、心が追いつかず倒れそうになる。
「俺、得意なんだ、何食べたい?一緒に料理しようよー」
「は、はい?あ、ああ、料理ね、私もやります、やります!」
翔太郎は今までみたことのない少年のような笑顔で私に笑いかけた。
かっこいい、かっこいいや!
私は、今頃、翔太郎が自分の理想のタイプだと気づいた。
そっかぁー私はこういう男性がタイプだったんだよ。
ちょっとせっかちで大雑把だけど、実は何事にも熱心で、時にイタズラして、意地悪してからかったり、それに、ちょっとSなとこ……塾長だけあって、営業スマイルは最高!人に好かれやすいし、責任感もある。
「おい」
翔太郎が冷蔵庫を開けながら、「オムライスならすぐ出来るかな、いい?」
「はい、手伝います」
私はすぐに立ち上がって翔太郎のいるキッチンへ入った。
「私、玉ねぎ切るよ」
トントントン、トントントン
「へぇー慣れてるじゃん…クルミってさぁ、何でも出来るんだなー」
「そりゃそうよ、2歳から1人で生きてきたんだからさ…」
私は手を動かしながら、話を続ける。
施設にいたこと、いじめにあっていたこと、勉強を頑張ってきたこと、ずっとバイトを必死でしていたこと、お金を貯めて、世界一の幸せ者、世界一のプリンセスになるということ………
「そうだったんだ、偉いな、クルミは」
翔太郎はそう言うと、横に並ぶ私に、大きな左手を伸ばし私の肩に手をかけ、くるりと自分の方に向きを変えた。そして、こう言った。
「俺はずっとお前の味方だよ、うーんと甘えてよいから、今までよく頑張ったな」
私は、コクリと頷いた。こんなこと言われたの初めて……
私は今まで生きてきた緊張がすべて解き放たれたかのように思わず、目の前の翔太郎の厚い胸板に頭をゆっくりくっつけた。
翔太郎は私の気持ちを悟ったのか、
「おいで」
私の体をぐっと引き寄せ、ギューってギューってこれ以上ないくらい強く抱き締めてくれた。
「あったかい…」
「めちゃめちゃあったかいよ…」
私は初めて人前で涙を流した。
こんなに楽になるんだ、スッキリするんだ……
私がびっくりして顔を上げると、私より20cmくらい背の高い筋肉質の翔太郎が目の前に立っていた。
ドキンドキン…
いやぁぁぁ、聞こえちゃうよー心臓破裂するぅ…
「なぁ、…しよっかー」
えぇー何?しよって?私は頭が真っ白になり、心が追いつかず倒れそうになる。
「俺、得意なんだ、何食べたい?一緒に料理しようよー」
「は、はい?あ、ああ、料理ね、私もやります、やります!」
翔太郎は今までみたことのない少年のような笑顔で私に笑いかけた。
かっこいい、かっこいいや!
私は、今頃、翔太郎が自分の理想のタイプだと気づいた。
そっかぁー私はこういう男性がタイプだったんだよ。
ちょっとせっかちで大雑把だけど、実は何事にも熱心で、時にイタズラして、意地悪してからかったり、それに、ちょっとSなとこ……塾長だけあって、営業スマイルは最高!人に好かれやすいし、責任感もある。
「おい」
翔太郎が冷蔵庫を開けながら、「オムライスならすぐ出来るかな、いい?」
「はい、手伝います」
私はすぐに立ち上がって翔太郎のいるキッチンへ入った。
「私、玉ねぎ切るよ」
トントントン、トントントン
「へぇー慣れてるじゃん…クルミってさぁ、何でも出来るんだなー」
「そりゃそうよ、2歳から1人で生きてきたんだからさ…」
私は手を動かしながら、話を続ける。
施設にいたこと、いじめにあっていたこと、勉強を頑張ってきたこと、ずっとバイトを必死でしていたこと、お金を貯めて、世界一の幸せ者、世界一のプリンセスになるということ………
「そうだったんだ、偉いな、クルミは」
翔太郎はそう言うと、横に並ぶ私に、大きな左手を伸ばし私の肩に手をかけ、くるりと自分の方に向きを変えた。そして、こう言った。
「俺はずっとお前の味方だよ、うーんと甘えてよいから、今までよく頑張ったな」
私は、コクリと頷いた。こんなこと言われたの初めて……
私は今まで生きてきた緊張がすべて解き放たれたかのように思わず、目の前の翔太郎の厚い胸板に頭をゆっくりくっつけた。
翔太郎は私の気持ちを悟ったのか、
「おいで」
私の体をぐっと引き寄せ、ギューってギューってこれ以上ないくらい強く抱き締めてくれた。
「あったかい…」
「めちゃめちゃあったかいよ…」
私は初めて人前で涙を流した。
こんなに楽になるんだ、スッキリするんだ……