甘く抱いて、そしてキスして…【完】
「こちらへどうぞ」私は明るい窓際の席に案内した。

「あ、ありがとう。カフェラテとAランチ、カフェラテは先に持って来て」

「はい、カフェラテはホットですか?アイスですか?」


「アイスで」


「かしこまりました。すぐにお持ちします」
私は軽く頭を下げた。


「あ、ちょっと待って、誰かに似てるなー」


「え?わ、わたしですか?」



「うーん、そうそう」
彼はグレーの安そうな少し汚れのあるスーツに、白いワイシャツ、青いドットのネクタイを身につけていた。


どこかの営業マンかな?

私は軽く会釈をし、黙ってその場を去り、すぐに、アイスカフェラテを持って行った。


「お待たせ致しました」



「わかった!」



< 3 / 175 >

この作品をシェア

pagetop