甘く抱いて、そしてキスして…【完】
袖をまくりあげ、風呂場へ私は向かった。

「翔太郎、そろそろいい?」
高鳴る鼓動。

「はーい、頼む」
翔太郎はそう言って風呂場の扉を開けた。

翔太郎の筋肉質な大きな上半身、背中に胸が異常にときめいた。

私はボディーソープを山のように手になじませる。

「……どう?お客様、痒いとこはございませんか?」
ちょっとふざけてみる。

「痒いとこね、胸かなー」

「へ?なにそれ?」

「だから、胸」

きゃぁぁぁ!

また、やられたー

私は、一瞬にして、全身泡まみれ。
翔太郎は、背後の私を自分の胸元に引きずり寄せた。
そして、さらに、イタズラは続く。
私の顔を泡まみれにし、今度は、シャンプーを取り出し、私の髪を洗い出した。

「ち、ちょっと、助けてー」
泡で翔太郎の顔がくすんで見える。

「1回やってみたかったんだー」
お茶目に無邪気に笑いかける翔太郎。

「わ、わかったから、服脱ぐよ」
翔太郎は、ニマニマしながら、手を離した。

「すぐ脱げ」


「…んもう…」



久しぶりの翔太郎との甘くて楽しい時間。
ちょっと意地悪な翔太郎も好きだよ。
ちょっとSな翔太郎も好きだよ。
どんな翔太郎も、私は大好きなんだ。

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