逃避行は無気力に
授業が終わり、掃除を始める。

家に帰って、

もう一度同じ日を繰り返すことを考えると

より一層めんどくさい。


適当にホウキで床をなぞっていると

モップを持った春宮 乃愛と目が合った。


「成瀬くん、九条くん知らない?」

蓮ならさっき

ゲーム取り返してくる!とかいって出ていったな。

「あー、たぶん職員室だと思うよ。」

持ち物検査のことで、と続けると

春宮さんは納得した表情でふわっと笑って

ありがとね~と言った。


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