とろけるようなデザートは、今宵も貴方の甘い言葉。

「離乳食って、ご飯をごりごりすりつぶして柔らかくするんですよ」

「少しづつ出汁で味付けをしていって、アレルギー検査して食べれる食材を検査して」
「あはは。やっぱり。喬一さん、調べてくれてるんですね。料理、楽しみですね。一緒にしましょうね」

 料理はストレス解消。料理は、お弁当箱を開けた時の小さな幸せ要因。

 だから一人で黙々と作るのが好きで、没頭できる時間を邪魔されたくなかった。
 でも紗矢と一緒に作るようになって、その時間がさらに楽しくなった。
 神経質に一ミリ単位で計らずとも料理はおいしくできると教えてもらえた。

 また紗矢の、レシピを見て大体の目分量で作った大味の料理も美味しくて、自分の料理が至極と思っていた視野の狭い自分ともおさらばできた。

 全て、隣で微笑んでいる彼女のおかげだ。

 今宵も甘い言葉を囁くから、君が俺の言葉で蕩ける姿を見せてほしい。
 キスの回数も、今日よりも明日、増やしていく。


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