とろけるようなデザートは、今宵も貴方の甘い言葉。


「ちが、違うんですよ、私、相談に乗ってもらって感謝していたし自分の行動より、貴方のことに夢中で」
「ふうん?」

「眼鏡の奥の目が優しくて、でも見つめられたら恥ずかしくていつも視線はテーブルだったし。お弁当だって、喜んでくれるかなって気持ちじゃなくて、その……感謝というか、その」
「うんうん」

言いながら、彼がわざと悲し気な表情をしていたのだと気づく。
だって今、私のしどろもどろな言葉を声を押し殺して笑っているんだもの。

じりじりと近づいてくる距離に逃げようと思ったのに、先に腕を捕まえられた。
「……近い、ですがっ」
「わざとだけどね」

 引き寄せられ座っている彼の足の上に座らされた。
 この体制はどうなの。恥ずかしくて死んでしまいそう。

「君の行動すべてが、可愛いなって食べちゃいなって思うほど好きだ」
「ひい」
「なんだよ、ひいって」
 ククッと笑いながら、私の頬を撫でた。
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